介護職は3Kとも呼ばれているほど、待遇に関して問題点が多いのがよく指摘されています。
介護職で働く人を増やしたいのは現場からの切実な声であり、そのための待遇の改善を図っている職場が増えてきているのは確かです。
現場の不満の声を上層部が聞く機会を定期的に作ったり、管理職に対して研修を行って現場の円滑な運営を実現できるように働きかけたり、労働条件の緩和を図ったりするのが典型例として知られています。
しかし、それが形式的なものになってしまって、不満を余計に募らせることになっている現場も多いのが実情です。

上層部との面談が行われていて不満を訴えることができても全く反映されない、管理職の研修があっても管理体制が変化するわけではない、時短勤務などを制度として取り入れていても形骸化していて使えないといった状況が少なくありません。
制度が整っているからこそ、形骸化していることに対して余計に不満になりやすいのが問題となっています。

このような状況は特に大規模な施設ほど起こりやすく、体外的に職場の改善を行っていることを示して人気を集めようとした結果、運用までは十分に行えなくなってしまっていることがあります。
そのため、制度として定まっている内容が確実に運用されている職場を選ぶ上では、小規模な施設を選んだ方が良い職場に当たれる可能性は高くなるでしょう。
声が上層部までよく届きやすいメリットもあり、不満があったときには職場の改善のために努力してくれる可能性も高いからです。
とはいえ、大規模な施設であってもしっかり職場改善を行っているところもありますし、逆に小規模な施設でも職場改善が行き届いていないところももちろんあります。
職場見学や働いている人に話を聞くなどして、じっくり施設を吟味することが大切です。